SNET台湾(日本台湾修学旅行支援研究者ネットワーク)は、
台湾で実施する修学旅行をより充実させたい学校と、
学術研究の成果を社会に還元したい台湾研究者を結びつけるプラットフォームです。
台湾は、その複雑で重層的な歴史が日本史・世界史理解を深めるだけでなく、
ジェンダー平等、性的少数者、移民、ダイバーシティ、若者の政治参加、人権、環境、
エネルギー問題など、日本が直面する諸課題に早くから向き合ってきた社会として、
“今”を学ぶ機会が豊富にあります。
“隣人”である台湾を知ろうと試みることで、
異なる価値に出会い、新しい世界を拓く喜びを体験できるように、
SNET台湾は、台湾地域研究の知見の蓄積をもって全力でサポートいたします。
台湾は、海外修学旅行先ランキングで2014年度以降連続1位となっています。
全国修学旅行研究協会の調査によれば、2018年度に海外修学旅行を
実施した高校は全国で962校、生徒数は168,881人に上りました。
なかでも台湾を修学旅行先に選んだ高校は357校、
生徒数は57,540人で、海外修学旅行参加者の約三分の一が台湾を訪れています。
しかし、この空前の“台湾修学旅行ブーム”は深刻な問題と隣り合わせにあります。
日本の教科書の台湾に関する記述は限定的であり、
台湾修学旅行に関する教育資源、専門的サポートが不足しています。
企画、事前学習、旅行実施、事後指導に至る一貫した教育理念に基づく設計が難しく、
物見遊山に終わってしまうケースが少なくないのです。
日本台湾修学旅行支援研究者ネットワーク(SNET台湾)では、
台湾への修学旅行・研修旅行を実施する学校に対し、学術的専門性を備えた
日本台湾学会所属の台湾研究者を紹介・派遣させていただきます。
近年、日本では海外を修学旅行先とする高校が増えている。
2016年度、台湾は、全国高校海外修学旅行の学校数、参加者ともに1位となった。
全国修学旅行研究協会の調査によれば、2016年度に海外修学旅行を実施した高校は842校、参加者は145,944人、うち、台湾を修学旅行先に選んだ高校は262校、参加者は41,878人であった。
海外修学旅行参加者の四分の一が台湾を行き先としている。
文部科学省(当時文部省)は、修学旅行について、
「学校外に教育の場を求めて行なわれる活動であるので、学校内では得がたい学習を行なう機会として有効に活用するようその計画と実施にあたって学校の創意と教育的識見をじゆうぶんに生かし、いわゆる物見遊山や観光旅行に終わらせることのないようにすること」「遠足・修学旅行の実施のねらいや指導内容をできるだけ平常における各教科等の指導に関連づけること」 と通達している(文初中第450号通達「小学校、中学校、高等学校等の遠足・修学旅行について」、1968年10月2日)。しかし、現状では、日本史、世界史等、各教科の指導で、台湾を学ぶ機会は極めて限られている。未来を担う高校生たちに適切な学習機会の提供が望まれる。
そこで、私たちは、台湾に関する専門的支援を必要とする学校に対し、台湾研究者の講師派遣等の活動を通して、台湾への修学旅行を「学校内では得がたい学習を行なう機会」とすべく、ここに台湾修学旅行支援研究者ネットワークを設立する。
日本台湾修学旅行支援研究者ネットワーク(SNET台湾)では、
台湾への修学旅行・研修旅行を実施する学校に対し、学術的専門性を備えた
日本台湾学会所属の台湾研究者を紹介・派遣させていただきます。
SNET台湾(日本台湾修学旅行支援研究者ネットワーク)は皆様のご支援をもとに運営しております。SNET台湾の趣旨に賛同し、活動をご支援いただける方は、本フォームで申込の上、以下の口座にお振込みをお願いします。SNET台湾は任意団体のため、所得税の寄付金特別控除の対象とはなりません。ご了承ください。